価値の判断が難しい?遺族の遺品整理

大事な人を亡くしたばかりの遺族にとって、葬儀の直後に遺品整理に取り掛からなければいけないというのはかなり酷な話だと思います。ですが遺産相続の観点からは法的なタイムリミットがありますし、亡くなった方が賃貸物件に住んでいたような場合、いつまでも遺品を残しておくとどんどん家賃がかさんでしまいます。

私の知人の奥さんで、遺品整理で大きな失敗をしてしまった人がいます。本人は「うっかりというか、無知だったものだから」と笑い話にしていますが、損害としてはかなり大きなものでした。

長年同居していた旦那さんのお母さん、義母が亡くなった際の遺品整理をしていて、古い雑誌や書籍の類をまとめて古紙回収に出したそうです。ほとんどが薄汚れていたので、タイトルなどを見る事もなく捨ててしまったそうですが、後になってから旦那さんの弟に「お母さんの書棚に、百科事典のセットがあったよね?」と言われたそうです。

何でも、希少価値のある事典セットだったのでネットオークションに出せばかなりのお金になったそうなのですが、そうとは知らずに知人は捨ててしまったのでした。

遺族が遺品整理をすると言っても、素人の目にはなかなか価値のわからないものが多くあります。この知人のような例は実は多くあるのではないでしょうか。こういった勿体ない損害を防ぐためには、やはり所有者本人が、亡くなる前にきちんと生前整理をするのが賢明なのではないか、と私は考えます。