ゴミ屋敷の片付け

私は数年前まで訪問介護の仕事をしていたのですが、ゴミ屋敷のような部屋の片付けをすることになりました。
訪問介護は、介護の必要な方のお宅に伺い、排泄や入浴、食事の介助を行います。その他に食事の準備や買い物、掃除の代行も行います。
ある時のことです。依頼があり、お宅を訪問するとアパートの6畳一間はとても人が住める状態ではありませんでした。
壁は一面煙草のヤニで真っ黄色、何が入っているか分からない段ボール箱やビニール袋が部屋中に散乱し、部屋の中央に寝床と思われる座布団三枚が敷かれている。野良猫にエサやりをしていたようで、トレーに何かの食べ物の残骸がそのまま放置されている。住人は数か月入院中だった為、床などすべてがほこりにまみれ、おまけに猫の毛がこれどもかというほど付着していました。
とても人が住める状態ではなかったため、特別な許可をもらい大掃除を慣行しました。猫の毛や埃にまみれ灰色になった衣類、布団や座布団類はすべて外に出し処分。壁は洗剤を吹きかけるとヤニが黄色い汁となってしたたり落ちました。漸く見えた床は畳。所々黒く腐食していましたが、とても張り替える費用などありません。なけなしのお金で購入した敷物で床全体を隠し、なんとか人が住める環境を整えました。
掃除、片付けの後、介護ベッド等を入れ、漸く住人を受け入れることが出来ました。